医療費削減=サービス低下ではなく、健康増進=医療費削減に!

12月15日10時から開催のデータヘルス・予防サービス見本市2015に行きました。
(ものすごい人!人! 3時間半並びました)

今回の見本市は3つのゾーンに分かれ、
① 健康診査・保健指導ブース
② 生活習慣改善ゾーン
③ データ分析ゾーン
ブースに囲われて、真ん中で講演会会場。

会場前で行列に並んでいるうちに、聞きたかった講演はほとんど終わっていた。
「追って、ネットでその内容をアップします」とおわびのスピーカーが流れた。
運営の不備が目立つ会場だった。(..)

各ブースでは、重症化防止ソフト、生活習慣病の改善対策、データヘルスの分析ソフトのブースなどが目につく。スマホによる健康管理アプリも多かった。

背景に、平成25年、国の「日本再興戦略」に、
・健康寿命延伸のためのデータヘルス計画の作成
・糖尿病性腎症患者の人工透析導入を予防する重症化予防事業等の好事例の横展開
が明記されていること、また、全ての保険者において「データヘルス計画」の策定が義務付けられていること、などの背景がある。

注目したブースはいくつかあるが、そのうちのひとつは、「医療費分析ツール」
特定健診を元に、今後、例えば、放っておけばかかるであろう疾病にかかる見積もりと、特定指導が成功した健康の場合の見積もりで、医療費削減の金額を出す、とか。
特定指導は保健師さんが行うのは変わらないが、ICTがしっかりわきを支えていこう、そして、誰の目にもわかりやすいように、数値化、していこうというわけだ。

その成功例が、広島の呉市。 こうした医療費分析のICTを活用してデータヘルスを活用。
その結果、ジェネリック医薬品通知で薬剤費を年間で約1億4730万円削減、糖尿病性腎症重症化予防事業は、平成22から25年度の指導実施定員260名のうち指導対象者からの透析移行者は0名で、呉市全体の新規透析患者数の減少に貢献した、とか。

こうしたICTの導入はぜひとも進めていただきたいが、医療費削減=サービスの低下にはなってはならない。市民の健康を増進して、結果、医療費削減につながるのが理想的だろう。